世界同時株安
★世界同時株安
全世界のRPE読者の皆さまこんにちは!
北野です。
大丈夫でしたか?
株。
この件について、ネット上には洪水のように情報があふれています。
書こうかどうか迷ったのですが、一応書くことにしました。
▼なにが起こったの?
何が起こったかは、詳述するまでもないですね。
皆さんご存知です。
2月27日、中国株が暴落しました。
上海は前日比でマイナス8.8%。
深センは、マイナス9.3%。
これは、過去10年間で最大(!)の下げなのでした。
アメリカに飛びます。
ダウ平均は、1時546ドル下がった。
01年9.11直後以来、最大の下げ。
結局ダウの終値は前日比マイナス3.29%の416ドル安。
ナスダックはマイナス3.86%の96.66ポイント安。
この二つの市場の下げが世界に波及します
27日欧州。
ロンドン2・2%、フランクフルト2・9%、パリで3%の下落。
28日東京。
日経平均株価の終値は前日比515円80銭安の1万7604円12銭。
28日アジア。
ソウル2.56%安、香港2.46%安、ジャカルタ1.31%安。
シドニー2.7%安。
一日で下げは止まらず、全世界的に株安が進行していきました。
(例、ダウは4日で530ドルの下げ、東京は5日で1500円以上の下げ)
▼なんで?
同時株安の構図を見ると、中国とアメリカで下がったので、世界で下がっ
たとなります。
では、どうしてアメリカと中国で下がったのか?
まず2月26日。
FRB前議長のグリーンスパンさんが、こんな発言をしました。
「2007年後半にリセッション(景気後退)に入る可能性がある。大半の
予報官はそのような判断をしていないが…」
27日。
中国で、「政府が1994年から停止している株式売却益への課税を復活
させる」という情報が流れました。
これで9%下がった。
しかし最も大きな理由は、アメリカも中国も株価が高すぎる水準にあったこ
とでしょう。
まずアメリカ。
ダウは、ここ9ヶ月間上昇しつづけていました。
そして、ITバブル期の水準を既に越え、昨年から史上最高値を更新しつづ
けていた。
史上最高値を更新しつづけていればどんな人でも、「いつ下がるんだろう?
」と引き際を考え始めます。
中国はどうか?
4年連続二桁経済成長をつづける中国。
この国は空前の株ブーム。
上海市場の総合指数は、05年末の1161から06年末には2675に。
1年間で2.3倍化しています。
2月26日には3040まで上がっていました。
これおかしいでしょう?
1161万円株買って、1年ちょっとで3040万円になったら。
誰でも「マジメに働くより株買ったほうがいい」となるし、誰でも「バブルはい
つはじけるかな?」と考えます。
要するにアメリカも中国も、皆「ちょっと高すぎるよね~」「いつ下がるかな
?」とドキドキ・ハラハラしていた。
そして、ババを引かないよう売り逃げする時期を狙っていた。
ちょうどそんな時に、アメリカと中国でネガティブな情報が入ったので、一
斉に動いたということでしょう。
▼補足-円キャリー取引について
「円キャリー取引が株安の原因ですか?」という質問が何件かきました。
わけのわからない質問ですが。
まず円キャリー取引ってなんでしょうか?
日本は世界的に見て金利が異常に安いですね。
だから円を借りて、もっと金利の高い国に投資すればどんどん儲かる。
円を借りて、それを他国で投資するために外貨を買うから、円がどんどん
安くなっていった。
なんでも去年、日本は7兆ドル(840兆円)世界に貸したのだとか。
それで、世界中に金がありあまって、新興市場株急上昇の原因になって
いた。
つまり、円キャリー取引は、世界中のバブルを作った原因なのです。
「この逆現象が今回の株安の原因」という人がいますが、これは原因では
なく結果でしょう。
株が下がったから、借りた円を返すために、外貨を売って円買いをしている。
(円キャリー逆現象)
だから株安と同時に猛烈な円高になっている。
もう一度。
1、金利の安い日本で円をどんどん借りる
2、それを外貨に変えて儲かる外国に投資する
3、金がありあまり、新興市場がバブル化する
4、皆、「うわ!いつはじけるんだろう」と不安になる
5、売りのきっかけを待ち始める
6、アメリカと中国でネガティブな情報が出る
7、中国とアメリカで株が暴落し、それが世界に波及
8、世界同時株安に
9、円を借り外国に投資していた人たち(例欧米ファンド)は、株を売った
10、現金化した外貨で円を買い、日本で借りた金を返している
11、だから急激な円高が進んでいる
となります。
▼根っこの問題
ここからは、一般の解説とはちょっと違います。
短期的な予測はひかえますが、長期的にはもっと深刻な問題があると思い
ます。
世界の経済構造が、激変しているということです。
しょっちゅうRPEに登場しますが。。。
↓
「<ユーロ>現金流通から5年 米ドルを超えた模様
12月30日19時46分配信 毎日新聞
【ロンドン藤好陽太郎】欧州単一通貨ユーロの市中での紙幣流通量が今月、
初めて米ドルを超えた模様だ。
ロシアや中東地域などユーロ圏外でも保有する動きが広がっているほか、
ユーロ高でドル換算した額が膨らんだ。
旧ユーゴスラビア連邦のスロベニアも来月1日から新たにユーロに加盟し、
ユーロ圏は今後も拡大が予想される。
通貨として誕生してから丸8年、現金流通開始から5年。ユーロは国際通貨
としての存在感を強めつつある。」
つまり、「ボロボロになった覇権国家」や「ぶった斬り国際情勢」で予測して
きたことが、いよいよ現実化してきた。
アメリカは世界一の貿易赤字・財政赤字・対外債務国でしょう?
でも、ドルが基軸通貨なので、ハイパーインフレも国家破産も起こらない。
じゃあドルが基軸通貨でなくなれば?
当然、普通の国のように、通貨が暴落し、ハイパーインフレが起こる。
ユーロの普及で、ドル体制がマジでやばくなってきた。
これ、別に私だけがいってるんじゃないですよ。
ごく最近の記事。
↓
「ヘッジファンド、ドルと米株に対して弱気に=調査
3月2日13時39分配信 ロイター
[ニューヨーク 1日 ロイター] 米コンサルタントのグリニッジ・オルタナテ
ィブ・インベストメンツLLCが1日発表したヘッジファンドに対する月例セン
チメント調査で、マネジャーらが米ドルと米国株の見通しについて一段と弱
気に傾いており、今月は双方ともに下落すると予想していることが分かった。」
「調査によると70%のヘッジファンドがドルは他通貨に対して3月に下落する
と考えている。」(同上)
「グリニッジのケン・ミラー上級副社長は同調査について、サンプル数は1兆
4000億ドルの業界規模に比べると少なめながら、結果は米経済成長減速
の可能性に対する懸念の強まりを反映していると指摘した。
同氏は
「ドルに関して言えば、「ここまで劇的なマインドの変化は過去に例がない」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と述べた。」(同上)
こういうことです。
ドルの下落は、すなわちアメリカの没落ですから、そんな国の株なんて買って
も仕方ない。
投資の神様はこんなことをいっています。
↓
「バフェット氏、米国民の債務水準と貿易不均衡に懸念を表明
3月2日15時30分配信 ロイター
[ニューヨーク 1日 ロイター] 米著名投資家のウォーレン・バフェット氏は1
日、米貿易赤字が拡大する中で国民があまりにも多くの債務を抱えているた
め、
米経済はソフトランディング(軟着陸)を享受できないかもしれない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
との懸念を表明した。」
「 昨年の米貿易赤字は6.5%増加して過去最大の7636億ドルとなる一方、
個人貯蓄率は2年連続でマイナスとなった。」(同上)
どうですかこれ?
1年間に約91兆円(!)の貿易赤字。
日本の貯蓄率は3%、アメリカはマイナス(!!!)。
アメリカは、国も個人も借金まみれで、なんで存続しているのか不思議なくら
いなのです。
(ドル基軸通貨体制で存続している)
▼アメリカの危機対策1(第2のカリスマを呼ぶ)
ピンチに陥ったアメリカ。
一体どうやってこの危機を乗り切るのでしょうか?
06年7月に、元ゴールドマンサックスのポールソンさんが財務長官になりま
した。
その後、アメリカの株は一貫して上がり続けていた。
06年9月28日には、ダウが1万1724.86ドルをつけ、2000年1月14日以来の
史上最高値をつけています。
ところが、アメリカのマクロ経済について、いい話は聞こえてこなかったです
よね?
06年9月28日の時事通信。
「ダウ、史上最高値を突破=6年8カ月ぶり-米株式
【ニューヨーク28日時事】28日午前の米株式相場は、減速傾向にある米景
気のソフトランディング(軟着陸)への期待が高まり、優良株で構成するダウ
工業株30種平均は取引開始直後に1万1724.86ドルを付け、2000年1月14
日に記録した終値ベースでの史上最高値(1万1722.98ドル)を6年8カ月ぶ
りに突破した。」
この理由どうですか?
「減速傾向にある米景気のソフトランディングへの期待が高まり」
史上最高値をつけたのだそうです。
これ、論理的ですか?
「ソフトランディングする」というのは、「悪くなるけど、ゆっくり悪くなるよ」
ということでしょう?
悪くなるとわかっているのに株買いますか、皆さん?
結局、今のアメリカは90年代後期のように、「IT革命!」「ニューエコノミー!」
といった投資家を興奮させるイデオロギーにかけている。
「じゃあなんで株が上がったの?」といえば、結局、「神様ルービンさんも
ゴールドマン、ポールソンもゴールドマン、悪くはしないだろう」という信仰な
のではないでしょうか?
危機に直面したブッシュ政権はどうしたか?
↓
「米財務次官にJPモルガン幹部のライアン氏を指名=ホワイトハウス
2月28日14時9分配信 ロイター
[ワシントン 27日 ロイター] 米ホワイトハウスは27日、辞任を表明して
いるティム・アダムズ財務次官(国際金融担当)の後任として、JPモルガン
・チェース幹部のティモシー・ライアン氏(61)を指名すると発表した。」
指名は、世界同時株安が起こった日。
しかし、そうなる前から、グリーンスパンさんのいうような客観的条件はあ
った。
カリスマをもう一人連れてきて、資金を呼び込む作戦です。
▼大公共事業は?
ブッシュが大統領に就任したとき、ITバブルは後の祭りでした。
日本はバブルが崩壊して暗黒の15年になりましたが。。。
さすがアメリカは、うまいことソフトランディングしましたね。
どうやって乗り切ったんでしたっけ?
そう、悪の公共事業。
01年にアフガニスタン公共事業、03年にイラク公共事業。
07年は、イランで公共事業をしたい。
工作はつづいています。
▼一般人は?
どんな市場でも、底値で買い、最高値で売るのがいいに決まっています。
ところが、一般人には底値もわからない、最高値もわからない。
底だと思って買えばさらに下がり、最高値だと思って売ればさらに上がる。
くやしい。。。
ですから、一般人は専門家が「底値を脱した」といい、実際に上向いてき
た時に速やかに入り、「過熱気味」といいはじめたら速やかに出るのがい
いと思います。
その後、さらに上昇する可能性もありますが、別にいいじゃないですか?
要は、アホみたいに低金利な国に住み、年30~40%不労所得が入れば
いいのでは?
今回は株の話でしたが、世界の病根はもっと深いところにあります。
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